集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書 2203)

著者 :
  • 中央公論新社 (2013年2月22日発売)
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感想 : 61
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あとがきの日付が「2012年11月」となっているので、3年と5ヶ月前になる。
この間にITがいかに進歩したかを感じる。
なんといっても今月、AlphaGoがリ・セドル九段を破った事実は、ディープラーニングがITの世界にパラダイム・シフトをもたらした。
本書は、このディープラーニングという閉鎖システムがIT上で実用的になることを前提にしていない。
著者は従来の開放システム(=与えられたプログラムで処理するだけのもの)だけですべてが処理される世界になることを望んでもいないし、予想もしていない。
ディープラーニングによるパターン認識と学習は、主観知の相互作用による合意形成と根本的なところは同じものではないかと思う。
また、タイプIIIと呼んでいるものは、今、IoTと騒がれているもの。
IoTとディープラーニングを活用し各自の主観知から合意を作る世界、すなわち著者が望み予測するものに近い将来が実現に向けて歩み始めたのではないかと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: IT
感想投稿日 : 2016年3月30日
読了日 : 2016年3月30日
本棚登録日 : 2016年3月30日

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