愛されるより愛する方が尊いと思う。
愛されたいとは思うけど人を愛する自信はない。
孤独が深いほど、臆病になるから。
けれど愛されたら人はやさしくなれる。
12歳で両親と死別した英雄は仕事で成功を収め多忙な日々を送るが、40歳で妻子に去られ、再び独りになった。仕事で紛らわしていたがふいに寂しさが訪れたとき、かつて父親に連れられた寄席にふらりと立ち寄ると、そこでなんと父親そっくりの男と出逢うのだった。
懐かしく温かい両親に再会した英雄は、自分は確かに両親に愛されていたのだと想い出した。
物語はその後、孤独を抱えた謎の美女や原因不明の老化現象というオカルトチックな展開を見せる。
しかし底辺に流れ続けるテーマは「現代社会の孤独」と「昔ながらの家族愛」。
愛された人はやさしくなれる。そしてどんな人間でも誰かに愛されたから今、生きていられるのではないだろうか。
映画を観終わって、
家族をはじめ、今まで私を許してくれたひと、愛してくれたひとへの感謝の気持でいっぱいになった。ありがとうと言いたい。ちょっぴりやさしい気持になれたかもしれない。
(090114鑑賞)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
大林宣彦
- 感想投稿日 : 2013年11月18日
- 読了日 : 2013年11月18日
- 本棚登録日 : 2013年11月18日
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