ゲド戦記 [DVD]

監督 : 宮崎吾朗 
  • ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント (2012年5月26日発売)
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太古、人間と竜はひとつであった。
しかし、ものを欲した人間が大地と海を選び、
自由を欲した竜は風と火を選んだ。
以来、人間と竜は交わることがなかった。
その竜が姿を見せ且つ、共食いなどとは、
いよいよ黄昏が深まる兆しじゃろうか。

父殺し、アレン。
目的という目的もなく国中を見て廻るハイタカ。
またの名を、ゲド。

この街はおかしいです。
いやこの街だけじゃないさ。
あちこちで作物が枯れ、羊や牛が駄目になり、
そして人間の頭も変になっている。
何か疫病みたいなことですか。
いや、疫病は世界が均衡を取ろうとする
ひとつの運動だが、
今起きているのは均衡を崩そうとする動きだ。
そんなことができる生き物は
この地上には一種類しかいない。わかるか?

際限の無い人間の欲望ですね。

力を持つ者はその使い方を誤ってはならんのだ。
世界の均衡を破壊するつもりか!
死と再生の繰り返しこそが命の根幹なのだぞ。
この世に永遠に生き続ける者などありはしないのだ
自分がいつか死ぬという事を知ってるという事は
我々が天から授かった素晴らしい贈り物なのだよ
わしらが持っているものは、
いずれ失わなければならないものばかりだ。
苦しみのためであり宝物であり
天からの慈悲でもある。
わしらの命も。

人はいつか死んでしまうのに
命を大切に出来るのか?
終わりが来ることが判っていても
それでも生きていかなきゃならないのか?
違う!
死ぬことが判っているから命は大切なんだ。
アレンが怖がっているのは死ぬことじゃないわ。
生きることを怖がっているのよ。
死んでもいいとか、永遠に死にたくないとか、
そんなのどっちでも同じだわ。
ひとつしかない命を生きるのが怖いだけよ。
命は自分の為だけのもの?
私はテナーに生かされた。
だから生きなきゃいけない。
生きて次の誰かに命を引き継ぐんだわ。
レバンネ、そうして命はずっと続いていくんだよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ジブリ
感想投稿日 : 2021年4月12日
読了日 : 2021年4月13日
本棚登録日 : 2021年4月12日

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