清須会議 スタンダード・エディション [DVD]

監督 : 三谷幸喜 
出演 : 役所広司  大泉洋  剛力彩芽  小日向文世  佐藤浩市  妻夫木聡  浅野忠信  寺島進  でんでん  松山ケンイチ  伊勢谷友介  鈴木京香  中谷美紀 
  • 東宝
3.07
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感想 : 275
3

人物像と粗筋と結末が決まっている歴史物では
三谷幸喜の良さを発揮しづらかろうと思いながら
見始めました。

思ってたんと違う展開にジタバタする登場人物
点と点が運命の徒で綱がり動き出す奇遇な物語
あちこち張り巡らした伏線の見事な回収の快感
点が線となり面になって迎える感動の大団円
これが三谷幸喜作品の魅力です。

一定の枠を外せない歴史物は
やりづらかろうと思いました。

役所広司の柴田勝家、佐藤浩市の池田恒興など
ジタバタする登場人物は流石に面白かったです。
今回の三谷幸喜は、会話の駆け引き、人心の動揺
外面のキャラ、二面性、奥に仕舞われた想いといった
人の心の有り様を中心に描いていたと思います。

「ステキな金縛り」の更科六兵衛が生きて登場。
あぁ~良かった...人間、死んだらお仕舞いよ...
良かった...

この世は生き残ったもん勝ちだ。
俺は生き残ってみせるよ。
三谷幸喜作品での佐藤浩市は、カッコ悪くても
しがみついても本懐に生きる役が多いですね。

お前だけには打ち明ける。
わしは親方様に代わって天下人になる。
身の程をわきまえろ!藤吉郎!
斬りたければ斬ればいい。
だがわしを斬れば戦の世はあと100年続く!
考えてみよ。
信雄も信孝も天下を治める器ではない。
親父殿に至っては戦場でしか生きられない男だ。
ああいった連中の時代はもう終わった。
これから新しい時代が始まるのだ。
これから新しい世の中を、わしがつくる!

藤吉郎。教えてくれんか。
わしには織田家を支えていく力はないか?
織田家はもうかつての田舎大名ではありません。
親方様が目指していたのは、天下統一。
そしてそれはもう、目の前でございます。
そこにわしの居場所はないか?
はい。
ないか...そんな気がしておった。

そ~こ~ま~でして、わしを苦しめたいのですか
わたくしは生涯あなたを許さない。
だからあなたがこの世で最も嫌がる嫁ぎ先へ、
敢えて、嫁ぐのです。
そ~こ~ま~で嫌われたならば、
秀吉も本望でございます。
(勝家登場)
支度出来た?そろそろ行くわ。聞いた?
祝言いつ頃にしようか。あっちで話そ!おいで!

白状しちまえよ。
お前が狙ってるのは、天下、だろ!
その時に一番邪魔になるのは織田家の人間だ。
お前はいずれわしらを滅ぼすつもりでいる。
遠慮することはない。滅ぼしちまえよ。
兄が本能寺で死んだ時に織田家の命運は尽きた。
あとはお前に任せる。
兄もきっとそれを望んでいる。
しかと、承りました。失礼致します。

土に生き、情で繋がる百姓
心を潰し、機械の様に家名を残そうとする武家
この世は生き残ったもん勝ちだ。

まぁどうしても歴史物は、登場人物達の
その後の人生を教科書で知ってしまっているので
映画はハッピーエンドで終わっても
すっきりはしませんね。
だからか本作品のエンディングは、
手放しのハッピーエンドにはなってません。
歴史は続くよどこまでも、的な。
いつもの三谷幸喜作品の
すっきり爽快ではありませんでした。
よく言えば味わいのあるエンディングでした。

今明かされる歴史の真実。
織田信長の跡を継ぐものは?
これは会議という名の戦である
熱く真っ直ぐな猛将 柴田勝家
人の心を掴む名人 猿と呼ばれた男 羽柴秀吉
そして、開かれる 清洲会議
勝家派か?秀吉派か?
渦巻く陰謀
日本初、会議の席で歴史が動く
敵か?味方か?
最後に笑うのは誰か?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 三谷幸喜
感想投稿日 : 2021年6月28日
読了日 : 2021年6月28日
本棚登録日 : 2021年6月28日

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