2人暮らしのさきちゃんとお母さん。
お母さんは物書きの仕事をしているので、普段は家にいます。
寝る前には布団の中で、できたてのお母さんのお話を聞くことができるという、羨ましい環境!!
そんな、さきちゃんとお母さんの日常のやり取りが、ほのぼのとしていて、なんともいいのです。
でも、2人暮らしゆえの、ちょっと切ない話しも。
子どもも、こんな風に大人に、親にさえも気を使って生きている…ということを思い出しました。
読み返して気づいたのですが、文庫版の解説を梨木香歩さんが書かれていました。
解説の言葉も、いいのです。
「日常は意識して守護されなければならない。例えばこういう物語で、幸福の在処を再確認する。そういう時代に、私たちは生きている。」
そうなのです。
丁寧に暮らすことを意識していないと、日常はどんどん楽な方へ、愛情をかけるところから遠いところへ流れていってしまう気がします。
だからこそ、さきちゃんのお母さんのように、ユーモアあふれる暖かい愛情を子どもに注げる母親でありたいものです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
北村薫
- 感想投稿日 : 2012年11月20日
- 読了日 : 2012年11月16日
- 本棚登録日 : 2012年11月16日
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