達観と言うべき楽天主義が迫真をもって伝わってくる。そういう主張がそういうふうに伝わってくるというのはおかしなものだが、それは「人間が頭で考えたものなど大したことじゃないんじゃないか?」という著者の自問自答の繰り返しの中から生まれてきたものだからのように思う。おおらかに生命欲を享受せよという思想が、楽に生きることの傍証の模索ではなく、文明への冷めた反証から来ているからだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ・コラム
- 感想投稿日 : 2010年10月9日
- 読了日 : 2010年10月9日
- 本棚登録日 : 2010年10月9日
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