上巻の、剣の修行やら色の道やら酒やら自分の正直さに明け暮れる、
鉄太郎青年のぱっとしない地味な生き様が一転、
幕府が官軍に負けを認めてからの大活躍。
断然下巻の方がおもしろい。
駿府にいる西郷隆盛に慶喜の恭順を伝えるため、命がけで談判に行くところ。途中、清水の次郎長の協力を気迫で得たり。
徳川の家臣幕臣たちを静岡に移らせるのにどうやって食わせてやろうかと奔走するところ。
彰義隊を止めに上野に駆けつけるところ。
明治になると茨城や伊万里へ行って元武士たちの不満を治めにいったり。
明治天皇の侍従になったり。
一方で自分の道としての剣術、禅、書もきっちり究める。
自分にも、周囲にもまっすぐ真摯に生きるとはこういうことなんだな、と久々に歴史小説読んで学んだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年7月26日
- 読了日 : 2010年7月26日
- 本棚登録日 : 2010年7月26日
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