ヒルクライマー

著者 :
  • 小学館 (2009年7月23日発売)
3.44
  • (16)
  • (45)
  • (50)
  • (4)
  • (9)
本棚登録 : 282
感想 : 54
3

高千穂遥といえば「クラッシャージョウ」や「ダーティーペア」などの数々のヒット作を手がけた作家ですが、まさか自転車の作品を描いているとは思えませんでした。
どうやら、40代でメタボになり、その体質改善のために自転車を始め、それが高じてヒルクライム(坂上り)にはまった実体験をベースにフィクション小説を書いたのがこの本のようです。
どうりで、かなり自転車の専門用語がポンポンと出てくると思いました。
作品は私の好きな近藤史恵の「サクリファイス」シリーズを彷彿とさせますが、病死した親友に自転車を託された主人公が、いろいろな人と出会い、サポートされながらヒルクライムの世界にどっぷりはまっていき、最後にはトップヒルクライマーに成長する過程を描いている話です。
登場人物がいろいろな経歴だが皆、ヒルクライムに熱い想いを持っているのが面白いのと、作者のヒルクライムへの思い入れを深く感じる話ですね。
作者を投影したような登場人物も出てきて、自転車に対する作者の熱い想いが話しに臨場感を与え、ぐいぐい話しに惹きこまれますね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自転車
感想投稿日 : 2014年10月23日
読了日 : 2012年3月28日
本棚登録日 : 2012年3月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする