売野機子のハート・ビート (フィールコミックスFCswing)

著者 :
  • 祥伝社 (2017年1月7日発売)
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本棚登録 : 178
感想 : 7
5

『クリスマスプレゼントなんていらない』の感想に書いた通り、買って読んでみた
正直なトコ、やはり、微妙な良作だった
星こそ五つにしたが、五つ以上ではない。もし、点数制だったなら、62点かな
つまらない、心に残らないってコトは、全くない。それは言いきれる。しかし、面白い、この値段でこんないいものを読めるなんて、のような嬉しさもなかった
『クリスマスプレゼントなんていらない』と同じく、私には合わない漫画だったのだろう
ただ、速攻、売ろうって気はない。もしかすると、一年後、環境が変わっていたら、この作品集を読んだとき、新鮮な感動を覚えられるかもしれないので
合わせる努力をする気は微塵もないが、合わないからと言って面白さを理解するのを諦めるのも癪。いわば、漫画読みとしての意地。安いプライドだな、と笑ってくれて構わない。いっそ、楽である、その方が
メインタイトルから察せる通り、“音楽”をテーマにした作品集である、これは。もしかすると、そこも私のガードを破るだけのパワーを感じない理由かも。音楽そのものが悪いとか、売野先生に実力がない、とかではなく、単に受け止める私の問題なのだが、こればっかりは、どうしようもない
『のだめカンタービレ』は、音楽が主軸だけど、周りを固めてるのが友情や恋愛、成長だからか、自然と楽しめるのだけどなぁ
収録されている四篇の中で、今の私に辛うじて響いてきたのは、「夫のイヤホン」だった。何で、この話が妙に印象が強いのか、自分でも分かってない。ただ、ふとした瞬間に気付くかな、と楽しみにしてる。音楽ってのは、ほんと、状況によって、聞き手の心を癒しもすれば、塞がっていた傷を掻き毟る事もある。けど、そんな音楽の力を知っていれば、良い未来の築き方も見えてくる?
この台詞を引用に選んだのは、グサッと言うよりは、ザクッと来たので。彼女は確かに挫折して夢を諦め、自分の才能に見切りをつけた。でも、その決断はちゃんと悩んで下し、自分で違う道を歩いていく事を決めた。コトバと言うよりは、その瞬間の目にやられたのかもな。頑張れば夢は叶う、なんて理想論。頑張ったって夢が破れる事はある、むしろ、多い。けど、諦める理由や責任を他人に押しつける事だけはしちゃいけない、それは夢を追っていた自分の誇りを踏み躙る行為だな、ここ最近、そう思うようになってきた

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(祥伝社)
感想投稿日 : 2017年3月17日
読了日 : 2017年2月25日
本棚登録日 : 2017年2月25日

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