性別反転、容姿変態、どこぞの成年向け漫画か、とツッコミを入れたくなる設定だが、ところがどっこい、ガッツリ少女漫画である
もちろん、そんな設定なのでヒロインは女性のそれとは違う、『エロス』をその肢体から発しているのだが、絵柄と精神面の変容や機微を前面に押し出している感が割かし強めなので、上記のようなツッコミはしないで済んだ
ただ、小椋先生に関しては「チャ、チャレンジャーだなぁ」と読み初めで思った
少女漫画の題材に、これを持ってきちゃうってのは、漫画家として相当な自信と覚悟、ちょっとの恐怖を持ってなきゃ挑めないだろう
第一話で綺麗に纏まっているのだが、第二話からも面白さを乏しくさせず、三芳と間宮の気持ちの揺れを緻密に描き続け、最終話で、読み手に一話以上の満足感を与えて、見事に締め括っている
新しい事に挑戦している、って意味でも面白く、衝撃を覚えられる少女漫画
設定がコレだから薦める訳ではないが、女子よりは男子に読んで欲しい一冊である
何と言うのか、『好き』って感情は理屈じゃないって力強く断言された気分になった、いや、なれた
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
コミック(白泉社)
- 感想投稿日 : 2013年9月7日
- 読了日 : 2013年9月7日
- 本棚登録日 : 2013年9月7日
みんなの感想をみる