ネガティブ君とポジティブ君 (IDコミックス gateauコミックス)

著者 :
  • 一迅社 (2011年3月15日発売)
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本棚登録 : 1697
感想 : 101
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○○君と○○君シリーズの第二弾
ホント、この人のBL漫画のストーリーは読み手の心を掴んでくるのな。鷲掴まれた際の衝撃は、菊池まりこ先生の『カプチーノ』を読んだ時に負けていない
一線を超えた描写がないからこそ、そんな事を強く感じるのかも知れない
男である私が、他のBL漫画が好きな男の読み手に自身を持って勧められる一冊。とは言え、恥ずかしい事に私が入手したのは第7刷なので、秀先生の作品に惚れた男の読み手の中じゃ新参者もイイとこで、そんな偉そうには出来ないのだが
タイトルからも内容が判る通り、後ろ向きな思考が強すぎる藤原と、前向きな考え方しか出来ない橘の男子高校生カップルの、変哲のない特別な日常を丁寧に綴ったモノ
作品の主軸になっているのは当然だが藤原と橘、しかし、作品に確かな甘酸っぱさを加えているのは、この二人の虜になってしまった鳩子ちゃん。アブノーマルな彼女がいなかったら、星が一つ減っていただろう。そんな彼女に振り回される親友(名前は見つけられなかったor2)も個性的だ。あくまで、これは私の邪推に近いモノだが、彼女は鳩子ちゃんに対し、仄かに友情からはみ出た感情を秘めているのかも・・・
読了後のざっくりとした感想になってしまうが、男女だろうが男男、女女でも、カップルは性格が多少、対極の方が巧いこと長く付き合って行けるのかもしれん
個人的に推しの話は、巻末おまけの「女子高生はソクラテスの夢を見るか?」もパンチがあって好きだが、やはり、藤原と橘がお互いへの恋愛感情を自覚する番外編の「Nega Meets Posi」が最高だ
この台詞を引用に選んだのは、ゴチャゴチャ考えずに生きてて、直観で物を感じ、気持ちを言える人間の言葉は真っ直ぐに響くなぁ、この印象を特に強く感じたから

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(一迅社)
感想投稿日 : 2015年1月17日
読了日 : 2015年1月17日
本棚登録日 : 2015年1月17日

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