野村24時 3 完結 (バンブーコミックス)

著者 :
  • 竹書房 (2014年9月17日発売)
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本棚登録 : 34
感想 : 6
5

読み手が「うん、これ以外のハッピーエンドはない」と納得するであろうラストに落ち着いてくれている
全体的にリアリティがあった点が、読み手の心を離さなかった理由だと思っている
独身・三十歳後半、多額の借金ありって特徴を持つ男が、天然だが視野と心の器が広い長女、ツンとデレの配分が絶妙な次女、子供っぽさと大人びた一面をどちらも持っている三女との同居生活ってストーリーはなさそうで、案外、ありそう
キャラの個性も突飛でなく、こっちの世界にもいそうって感じがあり、受け入れやすい
特に、主人公の野村には、父親の性格と家庭環境から来るネガティブさには確かにイラッと来るも、一抹の同情も混じった親近感が、回を重ねるごとに湧いていき、本気で励ましたくなる、借金返済、仕事、そんで、恋愛面も
そう思うのは、板倉先生の優和な性格が滲み出ている絵柄もあるんだろう。四コマ漫画としては盛り上がりに欠けるも、一般生活としては起伏の連続である話に、ピッタリな絵柄だ
ありきたりだからこそ、野村達も、私ら読み手も幸せを感じられるエンドで纏めてくれた事は感謝
と言っても、野村の人生はまだまだこれからで、温かくて賑やかで楽しい苦労が待っているんだろうから、帯の応援は間違ってない
人間、ずっと不幸のままでいなくてもいいんだよな
個人的に推しの回は、“野村その50”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(竹書房)
感想投稿日 : 2014年10月25日
読了日 : 2014年10月25日
本棚登録日 : 2014年9月17日

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