男性作家の小説を読むことが多いせいか、女性作家が男子高校生を主人公に描いているというのが、ちょっと意外に感じました。
読了後の気分は、サリンジャーのライ麦畑を読んだときと似た感じ。
主人公の母親とおじいさんが素敵。
この家族の、深刻な問題もどこかのんきな漫才のようにしてしまう空気が新鮮に感じられました。
「時差ぼけ回復」の、「こんなふうに、ぼんやりと電車に乗って、春が来たと思うのは、ささやかだけれど、やはり、楽しいことなんじゃないのか?」という言葉は、寒い冬の間鬱々とした気持ちになっていた自分に、「ウンウン、そのとおりだなぁ」と思わせてくれました。
そういうわけで、まだ読んだことのない人には春に読むことをおすすめしたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
現代小説
- 感想投稿日 : 2013年3月28日
- 読了日 : 2013年3月27日
- 本棚登録日 : 2013年3月27日
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