2023年のミステリーの主要な賞で1位だった作品。群馬県警捜査第一課の葛警部とその部下の活躍を描いている短編集。といっても特殊な事件を扱っていたり、スーパーマン的な活躍で事件を解決というようなものではなく、一見わかりやすい事件のその先にある真相に迫る内容。
検挙率でも上から一目置かれている葛警部が、「人を見ることから始める」「面子のことは考えない」「辻褄が合うことを全て事実だと考えることはない」「直感とは観察力の蓄積が警告を発すること」「違和感は徹底的に調べ上げること」「事件を俯瞰する」といった自分流儀の捜査手法で、最後の一歩をひとりで飛び越える。
普段知り得ない警察内部からの視点でもあり、まるで自分も一緒に捜査に加わっているかのような臨場感に知的興奮が止まらない。そして、もう一つ裏にある真相に…
期待通り、それ以上の読後感です。
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- 感想投稿日 : 2024年2月11日
- 読了日 : 2024年2月11日
- 本棚登録日 : 2024年2月11日
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