センス・オブ・ワンダー

  • 新潮社 (1996年7月29日発売)
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センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性。

60年以上も前に、このような事を考え、環境破壊の恐れを危惧していたレイチェル・カーソンの思いに、私も答えなければと感じずにはいられない。

幼い頃から、子どもたちに自然や共に生きているものたちに触れて、楽しく感じてもらうことの意義は、今の年になった私からすれば、是非体験してほしいと、本当に心から思います。私ができなかっただけに、なおさら。

ですから、お子さんを持つ、親御さんに読んでいただくのが一番なのですが、私のように、大人になってから気付く方もいらっしゃると思います。今になると、本当に何故見過ごしていたのだろうと思うのですが。改めて周囲を見回すと、私が生まれる前から存在している素晴らしいものばかりなことに。

空を見上げれば、青い空、夕暮れ以外にも、たくさんの星があって、宇宙が広がっている。

公園に行けば、さまざまな植物や虫たちが、そこかしこに生きている。

海に行けば、波の寄せては返す悠久的な営みに、もうひとつの生まれ故郷のような、郷愁感を呼び起こし、その中で生きているものたちへの健気さに、感動する。

自分の家の周りだって、耳を澄ませば、さまざまな鳥や虫の鳴き声が聞こえてくる。植物たちの息づいている生命の意志だって、感じようと思えば感じられる。こんなにたくさんの神秘的な生き様を、毎日毎日、感じていたはずなのに。

うん、確かに孤独じゃないよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2021年11月20日
読了日 : 2021年11月20日
本棚登録日 : 2021年4月3日

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