黄昏の百合の骨 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2007年4月13日発売)
3.79
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本棚登録 : 6283
感想 : 525
4

理瀬シリーズの一冊。

百合の匂いに包まれた洋館は魔女の家?この洋館で転落死した祖母の遺言の謎、噂、毒殺や失踪など、高校生の理瀬を取り巻く百合の強烈な香りと不穏な空気。
このどこか幻想的な現実と非現実が溶け合うような世界観に今回も魅了された。

良いなぁ、このグレーのヴェールがかかったようなすっきり霧が晴れないような世界観。

存分に味わいながら導かれた終盤は驚愕の秘密を抱えた洋館の正体といいラストのラストまで目が離せない展開だった。

理瀬が急に大人の階段を登り始めた気もしたな。今回はちょっと淋しさも感じつつ読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月19日
読了日 : 2021年4月19日
本棚登録日 : 2021年4月19日

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コメント 2件

yyさんのコメント
2021/04/19

くるたんさん
レビューを読ませていただいて、この作品を読んだ時の "毒” に酔った感じを思い出しました。むせかえるような百合の香りのする、怖い感じ。『麦の海に沈む果実』はお読みになりましたか? 私は続けて読んだので、ぞくぞくしました。

くるたんさんのコメント
2021/04/19

yyさん♪コメントありがとうございます♪
毒!たしかに毒を感じる不穏な世界でしたよね。女の怖さも。
麦はだいぶ前に読了していますが、また再読したくなりました♫
このシリーズは不思議な魅力がありますね、
来月の新刊も楽しみです♡

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