ピュアな一冊。
なんてすがすがしい関係なんだろう。
これほどピュアという言葉が似合う二人はいないと思う。
年齢が離れたセンセイとツキコさんの四季折々の時間。思い出の積み重ねと距離感が瑞々しく、時にせつなく心を潤した。
相手と出会い、時間を共有するたびに空っぽだった心に名もなき感情が次第に積もっていく。
やがて満タンになる。
それが一気に溢れ出した時に恋というものが始まるんだと思う。
月子さんのその心の積もりと揺れと溢れる瞬間が美しく伝わってきた。
鞄の中に詰め込まれた二人の思い出。
静かに開けて静かに閉めたいほどの良作。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年6月2日
- 読了日 : 2023年6月2日
- 本棚登録日 : 2023年6月2日
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