ーー「終わり」を実感した直後から「残された時間」が輝き出す。
本書には「人生の終わり」を実感した登場人物とその家族の「残された時間の輝き」が綴られている。
重松清さんの紡ぐ文には、この「終わり」がかける魔法に近い力が宿っている。
重松清さんの文を読むと、生活の解像度がグンと上がるからだ。
手垢が付いてどうにも鈍ってしまってた感覚器官が磨かれていくのを感じる。
すると、見慣れた生活空間で交わされるお決まりメンバーとのやりとりの中に、ハッとする瞬間が訪れるのだ。僕はこのような発見を一緒にいる人たちとひとつでも多く共有したいと願っている。
だからまた、重松清さんの作品を読みたくなるのだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年5月26日
- 読了日 : 2022年5月26日
- 本棚登録日 : 2022年5月15日
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