言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2016年4月15日発売)
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感想 : 621
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兄のお勧めの本で、暇つぶしにと思い読んでみたが、なるほど、兄が勧めた理由が分かりました。

アメリカで子育てしている私にとっては、子育てと教育に関する部分はとても参考になりました。

・人種差別に対応するためのアファーマティブアクションと、人種による能力の違いにより、アジア系がアメリカの大学を目指す場合不利になってしまう可能性があることは知っておいて損はない。

・海外へ幼い頃に移住した子供は、母国語を捨て、移住先の国の言語を話すようになる子が多いということは他の本を読んで知っていたが、それが子供がそこで生き残るための本能的な戦略である、というのはなるほどと思った。

・子供達が同じ人種の子とグループを作るようになるのは自然なことだが(自分に似ている人といると安心する)、違う人種が多数のところに1人放り込まれても、子供はそこで生き残るために適応していく、という内容もなるほどと思った。
この本をアメリカで学校を選ぶ前に読んでいたら、もしかしたら違う人種比率の学校を選んだかもしれないと思った。

・「子供集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子供が親のいうことをきくことは絶対にない」というのも納得。結局は子供がどんな友達を選ぶのか。問題が生じたら思い切って引っ越しや転校しないと解決できないこともありそう。

・親が子供にしてあげられることは、子供の能力を活かせる環境に入れてあげること、というのはその通りだと思った。


この本の内容の全てが真実かどうか分からないが(論文やデータがっても反論する論文もあるだろう)、そういう説もあると知っておいてもいいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年8月20日
読了日 : 2023年8月20日
本棚登録日 : 2023年7月30日

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