微妙にネタバレかもしれないが、漫画「進撃の巨人」と全く同じテーマを扱っていたことにまず驚いた(ほぼ同時期の作品なので、剽窃とかそういうのではないと思う)。
進撃の巨人との共通項はいくつかあるが、今作において一番重要なテーマは過去作同様やはり「記憶」である。個人にとって、記憶は(言うまでもなく)重要なものであり、記憶こそが個人を形成していると言える。しかし、集団にとっての記憶(歴史)の扱いというのはなかなか難しい。国の歴史は、積もり積もった恨みや、鬱積した悲しみと切っても切れない関係にある。その感情と我々個人はどう向き合うべきなのか、個人として問われている、と思った。
まーそんな難しい話は抜きにしても、フツーに小説として面白いので気軽に読んで欲しいです。最初の方はちょっと勢いが弱いけど、中盤からはあっという間に読み終えるはず。一流のファンタジーが読みたい人にオススメ。
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- 感想投稿日 : 2022年10月18日
- 読了日 : 2022年10月16日
- 本棚登録日 : 2022年10月16日
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