“「魔術師、ですか」
御子柴さんからきいてきた。
「そうです。そして帝都東京の人々は、ネズミから逃げるために東に向かっています。ですがこのまま東に逃げれば、隅田川がある。千住大橋は遠いが、吾妻橋、両国橋、新大橋、永代橋を、おおぜいの人が渡ろうと押しかけるでしょう。魔術師が、ただ、見ているだけとは思えないのです」
御子柴さんが返事をする前に、菊地さんと佐倉さんが口にした。
「行きましょう」
「こんどこそ、決着をつけてやる」”
次巻からは内容をどこにどう引っ張っていくのかな。
“「『ぐががががが』……」
タイムマシンから煙があがりはじめる。
「『いいのか、いいのか、そんなことをして、いいのかあ』……」
将門が、はっきりといいはなった。
「おれたちは、どうなってもかまわん!」
そのまま将門は、長い刀を振り下ろした。
長い刀が、魔術師の身体に突き刺さった。
「『ぐええええええええええ』……」
目の前の光景が、ぐにゃり、とゆがんだ。
タイムマシンが浮いているあたりに、真っ黒い穴が開いたように見えた。
その穴に、すべてのものが吸い込まれるような錯覚がした。”
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新書本
- 感想投稿日 : 2011年1月23日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年1月23日
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