探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫 JA ア 3-101)

制作 : 東直己 
  • 早川書房 (2017年11月7日発売)
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本棚登録 : 113
感想 : 10
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映画の作り手にもノベライズの書き手にも様々な苦労はあったかと思うが、端的にいうと出来損ないのニセモノ。
第1作を下敷きにしているが、原作における、他者の内面に深く分け入ることがそのまま物語のどんでんがえしとなる緻密さ、複雑な多面体である人間を見る探偵の暖かくも厳しいまなざしが、完全に捨てられている。底の浅い、ドタバタ大事件となってしまった。悲しい。
原作のモンローと探偵の粋な別れのような抑えられた筆致でもなく、なんつーか「感動」と刻印の入った音楽がダバダバと大音量で流れているような、大げさでメロドラマチックな「恋」。死ね!ドラマ屋に映画は荷が重い。
探偵と高田の別れのシーンだけは唯一よかった。大泉洋と松田龍平の最高のシーンが鮮明に脳裏でリフレインする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年1月3日
読了日 : 2018年1月3日
本棚登録日 : 2018年1月3日

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