まほろ駅前狂騒曲

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年10月30日発売)
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はるちゃんを預かったことにより、多田の心の中に変化が生まれる。行天の心の中にも態度にも変化が生まれる。
曽根田のばあちゃんがいい味を出している。ボケている、なんて言っていたけど、冗談を言えるならしっかりしているんじゃん。
「行きたい場所に、たどりつけたってことだ」多田のことも行天のことも見守ってくれているかんじ。
『正しいと感じることをする。でも、正しいと感じる自分が本当に正しいのかを疑う』いやな仕事は逃げ出し、いつもふらふらしていて、いいかげんなヤツに見えるけど、行天の言葉はいい言葉だ。
裕弥も行天と出会えてよかった。世の中宗教二世が最近話題になることもあるけど、自分が知らないだけで、親に巻き込まれる子どもって案外多いのかもしれない。
もうまほろの人々に会えないのは淋しいけれど、とても楽しく、ほろっとしながらこの世界観を堪能した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年8月27日
読了日 : 2023年8月27日
本棚登録日 : 2023年8月13日

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