三葛館一般 289.3||AK
熊楠のロンドン滞在を語る上で、ロンドン大学事務総長であり日本学者であるディキンズとの交流についてを外す事はできません。大喧嘩後の、国際的地位や年齢差(熊楠28歳・ディキンズ57歳)を越えた終生の友情は、多くの伝記でも書かれているかと思います。本書はそのディキンズの日本学者としての業績を紹介するものです。晩年、ディキンズは日本研究からギリシャ劇へと回帰する手紙を残しています。しかしながら、本書ではディキンズの日本への情熱を大いに感じることができます。そんなディキンズだからこそ、熊楠と長きに渡る友情を育んだのでしょう。二人の交流や、二人が英訳した「方丈記」について他訳との考察などもあり、本書では伝記とは違った側面から熊楠を知ることができるかと思います。
(ぶどう)
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カテゴリ:
第80回展示図書「南方熊楠について知る」
- 感想投稿日 : 2017年4月27日
- 本棚登録日 : 2017年4月27日
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