鎖 (新潮ミステリー倶楽部)

著者 :
  • 新潮社 (2000年10月1日発売)
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本棚登録 : 222
感想 : 40
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鎖。いろんな意味の鎖。

マーティン・セグリマンの犬に行った実験を思い出した。
電気ショックを用いたその実験で、犬はもう「何をしても意味がない」ということを学習し、
逃れようとする努力すら行わなくなるというものである。
中田加恵子を思えば、フィクションでよかったと心底思う。
こんな人生が本当にあったらたまらない。

読みながら闇の中の熱海の路地を必死で思い描き(行ったことはないけどね)
音道刑事の心中を想像する。悔しさと、絶望。
気力だけで恐怖と闘う女性刑事。
エピローグにたどり着くまで、緊張の連続で時間を忘れる一冊でした。
それだけに、昴一さんとのやり取り他にはこちらも救われました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年10月15日
読了日 : 2012年10月15日
本棚登録日 : 2012年10月15日

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