39冊目『百物語』(杉浦日向子 著、1995年11月、新潮社)
1986年〜1993年に連載された、夭折の作家・杉浦日向子による怪談百物語。
〈現代と江戸と二つの時間を自在に行き来する〉と称されるほど確かな時代考証を得意とする著者が描く百物語ゆえ、生々しい息遣いが聞こえてくるようなリアリティが作品に満ちておりそれが恐怖心を増幅させる。
エピソードによって作風をがらりと変えるなど、表現主義的ともいえる変幻自在のタッチもまた素晴らしい。
〈罰が 当たるのなら、 姉ちゃんは きっと猫に 生まれ代わるよ。〉
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画:ホラー
- 感想投稿日 : 2024年3月23日
- 読了日 : 2024年3月23日
- 本棚登録日 : 2024年3月11日
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