高校卒業後の進路が全く決まっていなかった主人公の勇気。担任の先生と母親が勝手に決めてきた就職先に無理矢理送り込まれる。それが神去村。仕事は林業。
何事にもやる気を見せずボーッと生きてきた18歳に勤まるのだろうか?と勇気本人同様、読んでる私も心配(笑)
とにかく読んでいて自然の描写が素晴らしい!
『春はあけぼの、夏は夜‥‥』の現代版三浦バージョンのよう。
本当に素敵な所だなぁ、行ってみたいなぁ、と思わせられる。
だけどそれは多分旅行で行ってみたらすごく良さそうだなぁ、ということだと思う。でも勇気は違う。
勇気は一緒に仕事をしているヨキを山に選ばれた男、と思っているけど、勇気も充分山に選ばれてます。最初はあんなに嫌がっていたのに実家に帰ろうとはせず、「一時だって、神去村から離れたくない。毎日、退屈する暇もなく生命力を増していく村の風景を、なにひとつ見逃したくない。ダニに噛まれても、ヒルに血を吸われても。」‥‥って。しっかり選ばれちゃってるし、自分でも選んじゃってるよ。
三浦しをんさんらしいユーモアたっぷりのお話の中、『神隠し』とか『神おろし』とか『赤い着物の女、白い着物の女』とか。私はなんだか、そういうのってあるんじゃないかなぁと思います。神様とかお祭りとか昔から受け継いでいるものって大切にしなくちゃいけないなぁと。
しかし、「なあなあ」(ゆっくり行こう、まあ落ち着け)の精神がすご過ぎる!神去村!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年5月22日
- 読了日 : 2021年5月22日
- 本棚登録日 : 2021年5月22日
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コメント 4件
アールグレイさんのコメント
2021/05/22
こっとんさんのコメント
2021/05/22
アールグレイさんのコメント
2021/05/22
こっとんさんのコメント
2021/05/23