マキアヴェッリ語録 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1992年11月30日発売)
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マキアヴェッリと言えば権謀術数の代名詞のイメージがあり退屈するかと思っていたが、とても面白く、「言えてる!」とクスりとしてしまうところもあり。人の良い上司より、こういう人の下で働く方が楽だったりするんだよなと思うところもあり。戦力を持たないことについて「自国民に、自衛のために立ち上がるという気持ちを起こさせることができなかったということを示す以外のなにものでもないからである。指導者たちの責任こそ問われてしかるべきことであろう」という言葉は考えさせられた。「君主たらんとする者は、種々の良き性質をすべてもち合わせる必要はない。しかし、もち合わせていると、人々に思わせることは必要である。いや、はっきり言うと、実際にもち合わせていては有害なので、もち合わせていると思わせるほうが有益なのである。思いやりに満ちており、信義を重んじ、人間性に溢れ、公明正大で信心も厚いと、思わせることのほうが重要なのだ。それでいて、もしもこのような徳を捨て去らねばならないような場合には、まったく反対のこともできるような能力をそなえていなければならない。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年11月30日
読了日 : 2021年11月30日
本棚登録日 : 2021年11月28日

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