始めよう。瞑想:15分でできるココロとアタマのストレッチ (光文社知恵の森文庫)

著者 :
  • 光文社 (2007年8月9日発売)
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1:設座
座布団を二つ折りぐらいでお尻の下に敷く。瞑想中にびっくりすると次から瞑想に入りにくくなる

2:着座
胡坐をかいて座る。設置面積を広くして疲れにくく安定。椅子でも良い。
背筋を垂直方向に立てる。 
開始時刻を時計で見ておく。

3:開始前屈
手のひらを床につけて状態を前に倒して身体を伸ばす。

4:瞑目
目をつぶり、自分はこれから瞑想すると決意する。毎回真剣勝負だと思う。

5:起身
手を手前に引きながら20秒ぐらいかけて上体を起こす。背骨を一つ一つ積み上げるように。ゆっくりした方が深い瞑想に早く入れる。(何も急ぐことはないと心に思わせる)

6:結印
両手を膝の上に置いて印を結ぶ。瞑想中に眠らない工夫。

7:通気
大きく息を吸って勢いよく鼻から出す呼吸(胸式呼吸)を3回。

8:深気
腹式呼吸。肩や胸を動かさずにおなかの奥まで息を吸って静かに掃く。吐く息と同時に肩の力を抜く。丹田(ヘソより下のおなか)だけを膨らませるだけの方が良い。

9:整芯
上体を少し前後左右に揺らして背骨がまっすぐか確かめる。座り方の最終チェック。
こわばりや眉間の皺など、なんの表情もないことも確認しておく。

10:唱呪
心の中でマントラを唱える。Mマントラ(オーン、ナームで吸って、スバーハー で吐く)
意識はマントラだけに集中する。

11:実践瞑想
浮かんできた考えを追いかけてはいけない。考えてはいけないと否定するとかえって捕まるので、考えていることはそのまま認識しつつ、後回しや棚上げするのがコツ。
15分間ぐらいでいったんやめる。集中が続かないなら早めにやめる。

12:境地瞑想
実践瞑想がうまく進んで考えるべきことがなくなると自動的になれる境地。
努力して入ることはできないが、前段がうまくいけば自動的に入れる。
シーンと静かな状態になり、目を瞑っていても明るく感じたり。ここまでくるとマントラは不要になる。

13:終了
15分以上は集中が続かないのでいったんやめる。良い瞑想が続かないなら、集中力のつづく3分とか5分を何度も繰り返す方が上達は早い。

14:終了前屈
手のひらを床につけて上体を倒し、意識が戻るまで15分以上ゆっくり待つ。
瞑想から戻るときもゆっくりにした方が次回の瞑想が効率的になる。
瞑想中は外部から何もやってこないし安全だという意識が定着するのが大事。
自分で瞑想時間を推定してから実際に経過した時間を見て、体内時計を調整する。

15:終了休息
2回目の瞑想を行うなら5分以上の休憩。


呼吸の練習:一杯息を吸って一度止めて5-10秒待ち、さらに吸い足すのを繰り返す。
みぞおちからヘソまでの腹部を押して膨らませないようにして丹田呼吸する。

瞑想中は眠ってはいけない。
マントラという退屈なものを唱えていると、頭がもっと需要な案件(雑念)を持ち出してくるので雑念の片づけ作業が効率的になる。普通に雑念を出そうとしても出てこない。すべての雑念はマントラより優先順位が高いので残らず持ち出されてきて、整理される。

思考は自動的に動く。自分で考えているようでいて、そうではない。それを観察できるようになるのが瞑想の手始め。

瞑想の段階
第一段階:努力が必要。頭の一時記憶の整理整頓、棚上げをする。
第二段階:思考が消えて静かな状態(境地瞑想、ニルヴァーナ)古い記憶が出たり至福感
瞑想はかならず第一から第二の順に移るが、第一段階は静かに座って行う必要はない。
普段から頭の片づけをしていると、早く第二段階に入ることができる。

脳は「欲」があればそれを充足させようと「思考」する、瞑想はその脳の働きを「観照」して良好な状態に調整しようとするもの。
「欲」には肉体的な欲(食欲、睡眠欲、性欲、呼吸欲、排泄欲、保全欲)があり、欲が満たされれば肉体からの「満足サイン」を「頭」が受け取る
精神的な欲はもっと種類が多く、発信元が「頭」自身であるため、明確な「満足サイン」が出せなかったりするため満たさないことがある。

問題解決のためには、「欲」の発信元(自分であること)を確認し、「抑圧、我慢」以外の方法で消去する必要がある。そのためには欲(執着、比較、不満)から愛(笑い、自由、肯定、感謝、足る)の方向に変えていく。

嫌な気分は、未充足の欲があることに気づけてラッキーと考える。肉体的な欲か精神的な欲かを分別する。

人生では時々「生きてるって素晴らしい」と思う瞬間があるが、仕事熱心な「頭」はより幸せになれるように「問題を発見して解決すること」に力を注ぐ。この「頭」の働きを無自覚に放っておくと「頭」は常に新たな問題を発見し続け、「人生はずっとに深刻な問題を抱えた状態」になってしまう。
⇒ことあるごとに心の中で「人生は素晴らしい」と言ってみる練習をする。「頭」は全然そうは思っていなので反論してくるが、習慣化してくると意識が小さなことから離れて大きな視野に立てる。
繰り返したとしても「頭」はもっと真剣に考えろと反論してくるが、「それで十分、検討してなくても良し」、とさらに踏ん張って考えることが大事。

※ 悪い感情に気づいたら「人生は素晴らしい」と言ってみる
  検討不足であることの責任を「頭」に問わない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年7月13日
読了日 : 2021年6月22日
本棚登録日 : 2021年6月22日

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