プロタゴラス: ソフィストたち (岩波文庫 青 601-9)

  • 岩波書店 (1988年8月25日発売)
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本棚登録 : 478
感想 : 35

●他人に徳の教育をすることができるのか、というソクラテスの質問にプロタゴラスは可能だと答えて、人々が不正を繰り返さないために懲罰を与えることを証拠とした。しかし、不正を働かないのは、懲罰を恐れてのことではなかろうか。なぜならば、懲罰のない悪徳であれば、人は繰り返すからだ。(未成年の不良は悪事を繰り返すが、成人して社会の保護から外れると悪事を働かなくなる)
人は知識としての道徳と不正を働いたときの懲罰を教えることができるが、道徳の本質は教えられるものではなく、各個人はその時々で、悪事による利益と懲罰とを比較して行動しているだけだと思う。
●人が悪いとわかっていながら、悪事をはたらくのは、本当の意味で『分かって』無いからだ。(無知だから)という考え方は面白い。つまり、悪事によるデメリットまで理解していないということ。


☆きっかけはPresidentの特集を見て。


読了日:2011/06/16

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 購入不要
感想投稿日 : 2011年6月17日
本棚登録日 : 2011年6月16日

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