同じ本なのに訳者によってここまで違う話になるのかと、読み進めながらただ驚いた。言い回しによって登場人物の醸し出す雰囲気とか全体の空気感が全然違う。なんとなく、としか言い様のない些細な違いなのだけれど、その微妙な違和感が、なんだかいびつな印象をわたしに与える。これは既に、わたしが他の訳でこの本のイメージを作り上げてしまったせいなのかしら。
それにしても、どうしてわたしはこの作品が好きなのだろうといつも思う。
確かに大好きなのだけれど、それを上手く説明出来た例しがない、どこが好きなのか分からないくせに好きなのだ。
「彼らはぼくたちを愛すると同時に、ぼくたちを愛する理由を愛してるんだ」とテディは言うけれど、わたしは自分がこの作品を愛する理由すら分からない、でもこの作品を愛することを好きだと思う、ああもう、何が言いたいのか分からない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2009年2月14日
- 読了日 : 2009年2月14日
- 本棚登録日 : 2009年2月14日
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