めでたいひと。
自分は自分の鶴に対する恋ほど、智的な運命のことを考え、自分のことを考え、自分の仕事を考え、2人の個性のことを考えた恋はなんですかと思っている。そうしてこの恋の成就によって幾多の事実、かくれたる事実を知ることができるのを信じてる。
ここではなんでも速いことが第一で、更なる刺激を希求する現代には、少々そぐわないかもしれない。いまはなんでも、例えばドラマや映画も、過激な展開と軽快なテンポばかり求められる。
立ち止まり、落ち着き、引き返したり、考えることを許されない。
人を好きになったとき、この『おめでたき』グダグダ精神こそ、ウジウジ描写こそが、いまの我々が思い起こすべき方向を指し示している気がする。
結局はぼーっと考えずに、すぐに行動することより、ゆっくりいけばいいんじゃない?
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年5月17日
- 読了日 : 2014年5月17日
- 本棚登録日 : 2014年5月10日
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