長年欲しいなーと思っていたものの、6000円というお値段に手が出ませんでしたが、区の図書館に所蔵されておりやっと読めました。手に取ってみると超分厚い上に(あとがき?以外)フルカラー。6000円の価値ありまくりです。
内容は、ヨーロッパの風俗、刑罰関係、医学、エロ、その他諸々の博物館を巡りまとめたもの。
学術的な視点から読めば、宝の山。こんな貴重(?)なコレクションの数々を載せたガイドブック(?)は後にも先にもこの1冊だけでしょう。
興味本位で読んでも(エログロB級がOKなら)良し。
苦手な人には、恐る恐る進むお化け屋敷のような本。特に前1/3は1ページめくるごとにうぎゃー!と叫べます。
あと、自分のエログロに対するNGゾーンも知ることが出来ます。自分は重篤な性病患者の模型(超リアルかつアンティーク調)がダメでした。ききききももももすすすすす。。。。
全編を通して感じられるのは、ヨーロッパの人の異常なまでの細部への拘り。
都築氏は「蒐集主義という名の妖怪が(ヨーロッパを)跋扈している」と書かれておりましたが、例えば、日本の博物館で石抱きの刑の図を展示していても、人間の部分は適当なマネキンやちゃちな人形を作って済ませていたりするものです。しかし、ヨーロッパの博物館では一味違います。人間と見紛うばかりのリアルさで苦悶にゆがむ顔、流れる血、裂かれる肉を目を背けたくなるぐらい丁寧に再現してみせています。。
そのほかにも、電気椅子にかけられた囚人が絶命するまでを自動人形を作ってまでして再現、実在する殺人鬼の殺人シーンを蝋人形で再現するときに使った小物は(実際に殺害に使われた)本物、というくだりには絶句・・・。霊感がなくてよかったです。
医学標本、模型なども不必要なぐらい緻密精巧で、過去にヨーロッパで医学が発達してきたわけがよーく分かりました。。。
- 感想投稿日 : 2012年12月28日
- 読了日 : 2009年2月27日
- 本棚登録日 : 2012年12月28日
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