特に興味があったわけではないがセールだったしマンガだったのでDLしてKindleで読破。
マンガだけにあっという間に読み切れた。
概要を掴むのにマンガを使うのは有効な手段だと思う。
さて、読み終わってみて。
戦争論というのが戦略や戦術に関してではなく、政治や政略と密接に紐付いていることは分かった。
またナポレオンがとにかく凄いということと、彼は市民を味方につけて兵力を上げ、かつ
これまでにない新しい戦術や戦略をフランス軍に持ち込んで圧倒的な戦力を叩き出したと
いう部分は非常に興味深い。戦争でなくとも古いやり方にあぐらをかいていると、別の破壊的な
やり方を持ち込んだ全く別の敵に徹底的に潰されるのは、現代のビジネスに置いても同様だ。
さらに、本書の最後の部分。
「核兵器が結果的に大国間の戦争を抑止していること」
と、
「大国間では核軍縮をしているが、ならず者国家には関係ないこと」
そして
「核兵器は材料とレシピさえあれば誰でも作れること」
「それらがならず者国家に渡ったらどうなるか?」
は色々かんがえさせられるものがあった。
最後に、著者(訳者)が残した言葉を引用して終わりたい。
この言葉は、深く心に刻んでおきたいと思う。
戦争体験者から話を聞ける環境にあると、
『戦争は悲惨なもの』
『絶対に繰り返してはならない』
の一点張りで、自分では考察に一切踏み込まないことが許容される。
これは「善意の罠」だ。
感情に振り回されるあまり戦争そのものを拒否することは
問題を人任せにして文句を言っているのと変わりない。
本当に戦争をなくしたければ、戦争を考えるということから逃げてはいけない。
- 感想投稿日 : 2020年2月17日
- 読了日 : 2015年4月27日
- 本棚登録日 : 2020年2月17日
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