第二巻は西郷の渡韓を阻止せんとする伊藤らの暗躍が描かれる。戦争の非現実性や、戦争によって貿易の利益を損なう列強の思惑もあり、征韓論支持派は不支持派に包囲されていく。長州や土佐の人間が現代人的な思考や行動をする一方、西郷など薩摩の人たちはかなり封建的というか、時代に取り残されてしまったかのような印象を受けた。海外視察組が外から日本を見て、世界の中で日本の針路を考えていたのに対し、征韓論派は世界情勢を把握する点で甘いところがあったのかもしれない。
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- 感想投稿日 : 2017年5月30日
- 読了日 : 2017年5月30日
- 本棚登録日 : 2017年5月30日
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