水車館の殺人 (講談社文庫 あ 52-2)

著者 :
  • 講談社 (1992年3月1日発売)
3.32
  • (129)
  • (386)
  • (1016)
  • (85)
  • (15)
本棚登録 : 3534
感想 : 366
4

自宅本。再読。中学生のとき以来かな。古城の建物に住む仮面の主人と幽閉された美少女。一年ごしに起こる殺人事件。

有栖川有栖の解説欄にもあるように、凡手にかかるとギャグにしかならない設定であるが、幻想的なラストも印象的で、やはり新本格らしい傑作。分量もちょうどよく読みやすい。やはり、登場人物を深掘りするようなエピソードがなく、記号的なのがよい。余分なペダントリーがないので、シンプルなパズラー小説として楽しめる。

一人称と三人称が交互に章立てされている、唐突な血液型論議、頭ひとつ分しか通らない密室の窓、えんじ色の絨毯に緑色の封筒(不自然じゃね?)、そして仮面の男。再読ということもあるが、こうして見ると伏線がシンプルで分かりやすい。

館シリーズの再読続けたいけど、暗黒館で心折れそうな予感。 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月10日
読了日 : 2020年5月10日
本棚登録日 : 2020年5月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする