著者の「黄金比はすべてを美しくするか」が、面白かったので、2作目も読んでみる。
「対象性」の概念を中心に、その数学的な探求の物語とそれから説明できる様々な物理的現象などなどを、人物紹介などを交えながら、楽しく説明してくれる。
ある意味、「対称性」という概念が、物理学の根底にあるということは、さまざまな本で説明されているわけで、前著のような「これも黄金比なのか!」という驚きは少ないかな。
でも、物理学だけに留まらず、レヴィ=ストロースの構造人類学(「親族の基本構造」)についても紹介してあるし、さらには認知心理学や進化理論的な観点からも論じられている。さらには、音楽や絵画にも話が広がっていくところは、著者ならではの視点の広さかな。
既に海外では出版されている次回作”Is God a Mathematician?"に期待。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年5月2日
- 読了日 : 2009年2月5日
- 本棚登録日 : 2017年5月2日
みんなの感想をみる