"ドラッカーの処女作。
経営の話しでなくて、全体主義が、社会的、経済的、政治的になぜ出てきたかという話しと、今後の見通しとして、ナチスはソ連と手を結ぶだろうと、だれもが電撃的な不可侵条約に驚く前に、それがほとんど必然であることの予言。
1939年、ドラッカー29才のときの作品ということだが、この分析の重厚さ、鋭さ、先を見通す力はとんでもないものがある。それだけでも驚きなのだが、これは1933年、ナチスが政権をとったとき、つまり23才から書き始められたということ。
ドラッカーって、そこまで好きではないので、こういう戦前の作品は、マニアが読むものだと思っていた。ところが、これはドラッカーが書いたということを外して、全体主義の分析として古典のレベルとなっている。
ドラッカーのスタートがここにあるのかと思うと、ちょっとドラッカーの読み方が変るかもですね。
ほんとすごいよ。
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- 感想投稿日 : 2017年4月30日
- 読了日 : 2017年1月5日
- 本棚登録日 : 2017年4月30日
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