久しぶりに江國さんを読みましたが、相変わらずの世界観。
登場人物のそれぞれは激しい感情が描かれているのだけど、
読んでいる限りそれは感じられず、どこまでも穏やかでアンニュイ。
そして膿んでいる。
この人の本は主人公の女性が性格は違えど、
みんなどこか狂気を含んでいて膿んでますね。
普通の感覚の登場人物の個性が消えてしまううほどに
主人公が膿んでいる。
それでも初期の作品はこの穏やかな起伏のない世界観が狂気よりも勝り、
読んでいてとても心地よかった。
しかし最近の作品は膿んだ狂気の方が表面に出過ぎているのかな・・・?
何か上滑りしていて噛み合わず、読めば読むほど気持ちが悪い。
主人公に好感が持てず、ただの理解不能な人にしか思えない。
心地よい読後感を感じることが出来なくなったのが非常に残念です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本
- 感想投稿日 : 2016年8月29日
- 読了日 : 2016年8月28日
- 本棚登録日 : 2016年7月12日
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