「情報創造」の技術 (光文社新書 460)

著者 :
  • 光文社 (2010年5月18日発売)
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アイデア出しの方法論を語る一冊。『下流社会』や『ファスト風土』などの言葉を作った人物の、キャッチーなアイデアの出し方を披露する……という感じ。作者の三浦さんは雑誌の編集者だったらしく、そこで語られるところの多くは編集者的な方法論が感じられた。

端的に言えば、意識的なインプットと意識的なアウトプットをしよう、という話。これからの時代、情報を創造できる人材だけが生き残るという主張は、かなり的を射たものだと思う。特に、専門技術的なところのないサラリーマンなどは、これからそのスキルが求められるはず。一方では、そういうのを求めない会社もあるわけで、そういう職場はあまり先行きが明るくないかも。

難点は、作者本人のアイデア出しの方法が、あまり参考にならないということ。こればっかりは、人それぞれだよね~と思う。作者のやりかたを見習いつつ、自分流の方法を編み出すことが大切。一方で、作者が具体的にどのような過程を踏んで情報を創造したかについては、かなり面白かった。現代においては「興味」と「調査」と「価値観」のスクラムが、有用な情報を創造する……のは確かだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2012年7月4日
読了日 : 2012年7月4日
本棚登録日 : 2012年7月4日

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