ブラジル移民の衛藤、ケイ、松尾、山本の4人が、杜撰なブラジル移民政策を先導した外務省へ報復を行うハードボイルド小説。ブラジル移民政策がこんなに杜撰なものだったとは、、、知らなかった自分が恥ずかしい。
下巻の主役は、ケイ、日本で宝石商を見せかけた麻薬売人の松尾、元アナウンサーでジャーナリストの貴子。外務省襲撃のみだけでなく、当時移民政策に関わった3人の青木ヶ原樹海への拉致拘束もあり、メッセージ性に厚みを加える。とにかく、ケイのラテンな個性が素晴らしいし憧れる。意識高めだが、性格がまっすぐで迷走し苦悩する貴子にも共感できる。
山本の最期は残念だったが、ケイ、高速からダイブした松尾、そして貴子、終わり方もサイコーによかった。
素晴らしい作品に出会えた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年8月6日
- 読了日 : 2017年8月6日
- 本棚登録日 : 2017年8月6日
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