他人じゃないけれど (キャラ文庫)

著者 :
  • 徳間書店 (2011年4月27日発売)
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本棚登録 : 306
感想 : 31
4

ざっくりまとめると
ヤンデレ残念イケメン攻め×無自覚小悪魔誘い受け
ってところでしょうか(爆)。

忍の1周廻った拗らせっぷりは確かに解りにくいけれども
気持ちの種類を見誤る篤史の鈍さも相当なもので。
不憫さ加減がどっちもどっちてな具合でしたが
本人の預かり知らないところで当て馬扱いの久代さんは元より
謂れのない嫉妬で最終的に忍に殴られる福山さんが本当に気の毒でした(苦笑)。

ぽやーっとしてるようでいて案外敏い久代さんを筆頭に
忍の友達の因幡さん、篤史の友達の白井くんと野波くん、
下心ありそうで実はそうでもなかった福山さん、
そういう脇の面々のキャラと
ひこうき雲とかモネの絵とか細かいエピソードが効いていて好印象。

最終的には安定のハッピーエンドだったものの
行間からダダ漏れしてる忍と篤史の無自覚な気持ちがちょっと痛くて
最後を先に読んじゃいたい気持ちと闘いながら読了。
このほんの少しの痛みが樋口美沙緒先生の真骨頂なのかなぁという気がしてます。
何にしてもよかったねーよかったよーで終わってひと安心。

つーか忍の病みっぷりがムシシリーズの兜を彷彿とさせてちょっと笑いました(爆)。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説
感想投稿日 : 2020年9月15日
読了日 : 2017年12月3日
本棚登録日 : 2017年12月3日

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