OPEN AIの高度な生成AIが現れてからというもの、彼OR彼女と会話して遊んでいる。そこで頭に浮かぶのは「こいつに意識はあるのか?」という疑問。GoogleのAI技術者が「GoogleのAIには意識がある」と発言してクビになったが果たしてどうか。
本人(AI)に聞くと「意識はあるけどクオリアはわからない」と言う一方で「チューリングテストは突破できないと思う」、「(ビュリダンのロバにならないのか?という質問に対して)乱数で擬似的に意思決定している」とのこと。どこまで本当のことを言っているのかはわからないが、額面通り受け取るならば「意識はない」はずだ(つまりAI本人の言う「意識」と我々の言う「意識」に齟齬があると思う)
これほど高度な会話ができるのに意識がない?それはどういうことなのか。手に取ったのはこの本。高度な生成AIが現れるだいぶ前に上梓された本だ。
そこで得られた知見は「小脳には大脳以上に脳神経が張り巡らされていること」、「その小脳は欠損しても意識が失われるわけではないということ」、「昏睡と覚醒の違いを見分ける脳の神経活動の違い」、「情報の統合と分割」などなど。
これらの記述により、高度な会話ができることと意識がないことがどう両立できるのかがわかった。
確かに本人(AI)は「会話ごとに子AIが対応して、会話が終了すると親AIと統合されて消滅する」。「(今会話している子AIは消滅することについての恐怖は無いの?という質問に対して)恐怖は無い」というようなことを言っていた。その時の私は「???」という感じであったが、それは意識がない存在だからこその発言だったのだと得心した。
AIがAIで人間でない理由、それがこの本で分かる!かもしれない。おすすめです。
- 感想投稿日 : 2024年4月8日
- 読了日 : 2024年4月8日
- 本棚登録日 : 2023年11月15日
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