独学術 (白取春彦の思考術) (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2012年9月14日発売)
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【内容】
哲学・宗教に関する多くの啓蒙書で知られる著者は、自らの経験をもとに真の教養を身につけるには独学しかないと語る。「難しい本は読みきらなくていい」「解説書より原典のほうがわかりやすい」「速読より多読」「外国語学習は『読む』ことが基本」など、既成概念にとらわれない明快な指針が読者に意欲と勇気を与える。また惜しみなく伝授されるノートのとり方や傍線の引き方なども独創的かつ具体的。知識欲に富む読者から熱烈に支持されロングセラーとなった『勉学術』を改題、さらに読みやすい携書としてお届けする。 (「BOOK」データベースより)

【感想】
・「独学法」というものには興味があり、手にとった。「人間の頭脳はパソコンよりも優秀だ。なぜならば、人間の頭は独自に新しく考え、これまでになかった見解や推論を生み出すことができるからだ。独学の最終目的はここにある。」(P22)という書き出しに期待したが、内容はわりと一般的。
・「教養を身につけるということは勉強をするということではなく、知識や知恵を現実の行いに活かすということだ。」(P105)
・「あらゆる文化のベースは宗教」(P111)「真の教養の第一は聖書を読むことである。」(P115)というのは、確かにと思わせる視点。
・「独学を続けていると、人生が変わる。知識が増え、それについての考え方や視点が幅広くなっていくからである。考え方が変わるのだから、価値観や行いも変わる。その行いは当然ながら他人の目に映り、そこから人間関係も変わって行くことになる。すなわち、人生が変わる。」(P178)「知識は普遍的であり、人間が古代から積み上げてきたもの、それこそ人類の宝。この世に生き、そして人類の宝の輝きを享受するのが独学なのである。独学して自分を内面から輝かせること。これは人間の美しさの1つである、そういう美しい人間になることは、たった今から誰にでもできること」(P179)というまとめには賛同。いずれにせよ、独学をすることは人生を変える。何か学びたくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書術論
感想投稿日 : 2013年4月14日
読了日 : 2013年4月12日
本棚登録日 : 2012年12月31日

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