RYU (徳間文庫 し 32-2)

著者 :
  • 徳間書店 (2009年4月3日発売)
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本棚登録 : 233
感想 : 36
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前作『KAPPA』に続き、今回は竜。
この手の未確認生物ものって、正体が分かった段階でダレるけど、それがないから巧いね。
この柴田氏って、経歴が面白いのな。
カメラマンから始まって、ライターになり、突如仕事辞めて世界に放浪し、パリのダカールラリーに出場したり。
ノンフィクションも書くようで

その経歴が小説に十二分に活かされてるのね。ただ、一作目の河童が印象的だっただけに、描写は若干飽きがくる。
風景描写なんかは同じ作家の作品を読むと、そうそうこの感じ!ってさせる人は巧いと思うけど、またかと思わせてしまう方もいるね。

柴田氏の醍醐味は冒険譚に散りばめられた、社会問題は間違いない。
今回は沖縄が置かれる現状から、迫害、植民地化、混血のアイデンティティ。

グッとくるより、ジワジワくる一冊でした。
次、いこう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年8月31日
読了日 : 2017年8月31日
本棚登録日 : 2017年8月31日

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