前作『KAPPA』に続き、今回は竜。
この手の未確認生物ものって、正体が分かった段階でダレるけど、それがないから巧いね。
この柴田氏って、経歴が面白いのな。
カメラマンから始まって、ライターになり、突如仕事辞めて世界に放浪し、パリのダカールラリーに出場したり。
ノンフィクションも書くようで
その経歴が小説に十二分に活かされてるのね。ただ、一作目の河童が印象的だっただけに、描写は若干飽きがくる。
風景描写なんかは同じ作家の作品を読むと、そうそうこの感じ!ってさせる人は巧いと思うけど、またかと思わせてしまう方もいるね。
柴田氏の醍醐味は冒険譚に散りばめられた、社会問題は間違いない。
今回は沖縄が置かれる現状から、迫害、植民地化、混血のアイデンティティ。
グッとくるより、ジワジワくる一冊でした。
次、いこう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年8月31日
- 読了日 : 2017年8月31日
- 本棚登録日 : 2017年8月31日
みんなの感想をみる