古典をどうやって読むのか、そもそも古典とは何か、古典をなぜ読む必要があるのかについて書かれた本である。「論語読みの論語知らず」という言葉がある。本「を」読むのではなく、本「で」モノを読む。これが肝心である。最近の人が陥りがちな読書の問題点について、大学教授である著者が自分の考えを述べている。
古典を読む目的は、自分の頭の中に「概念装置」を作ることである。概念装置を通して人は物事を見ており、概念装置が出来上がっていれば真理が見える。「論語の論語知らず」にならないためにも、古典を自分の身にするには、著者を大事に本を読んで、そこに自然に浮かび出る自分自身の感想を何よりも大切にすることが必要である。
つまり、「①一番面白かったのはどこか」,「②なぜ自分は面白かったのか」を明確にすることが重要である。今回の場合で言えば、自分はこれまでとにかく読んでみたが全く身についていない古典がいくつかある(まさに自分の場合は「論語」がそうなのであるが)。この問題を解消するためにも、自分が感じたことを明確にする必要があると考えられる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2010年4月5日
- 読了日 : 2010年3月30日
- 本棚登録日 : 2010年3月30日
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