グラフィックデザイナー田中一光氏の自伝「われらデザインの時代」を読みました。
さて、本書は田中一光氏の自伝であり、デザインというものに打ち込んだ人生というより、青春という印象を私は受けました。本を読んでいる間、自分もデザインのことで頭がいっぱいになるくらい、本当にデザインが好きで、それによって人を喜ばせるのが好きな著者の人柄がとても出ていると思います。そのためにデザインに関わるすべてのことにとても厳しいひとだったのでしょう。
一番印象に残ったのは、デザインは、常に別の要素と交配しつづけなくては、何もできないというような言葉でした。
そのために、たくさんのことに興味を持ち、いろんなことに首つっこまなくちゃいかんのですよね。
本当にひとつのことだけで固執しないように、どれも同じように見ることができる目が欲しいものです。
ちなみにこの本を読んで真っ先に後悔したのは、一去年行った田中一光回顧展の際ににどうしてこれを読まなかったかということでした。そしたらもっと回顧展の展示を深く理解できたのになあ...
さびしいので、これを書いた後その時買ってきた図録でもう一回田中一光氏を回顧しようと思います。
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カテゴリ:
デザイン・アート
- 感想投稿日 : 2005年8月11日
- 本棚登録日 : 2005年8月11日
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