高杉晋作(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1997年9月12日発売)
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感想 : 23
5

 明治維新を長州の視点から書かれている。薩摩藩や西郷隆盛に少々点が辛いのはそのせいでもあると、著者はあとがきで述べている。
 討幕の影の立役者が実は高杉晋作であったとは知らなかった。生麦事件とか蛤御門の変といった事件の背景や、明治維新で長州がのさばったわけもよく分かった。奇兵隊とはそういうものであったのか。
 文句なく面白いだけでなく、著者の洞察力も素晴らしい。場面展開にスピードがあり、グイグイ引き込まれる。
 池宮の著作に頻出する古風な言い回しが、ここでも健在。
 もう一度じっくり読んでみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年4月30日
読了日 : 2021年4月30日
本棚登録日 : 2021年4月30日

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