全体的に“何かが無い”感じに物凄く浸されています。それを抱えて重たい自分を引きずり歩くうち、その感覚がスコーンと裏返り、“何者でもない”ことを悟った瞬間の、抜けるような透明感ときらめき。野呂邦暢は書かなくてはならなかったから書いたのだと、ひしひしと感じる作品です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2016年11月13日
- 読了日 : 2016年11月13日
- 本棚登録日 : 2016年10月23日
みんなの感想をみる