舞台は第三次世界大戦後のアメリカ。大半の人々はテクノロジーに仕事を奪われ、少数のengineers & managersが富を得る形へと変わっていっていた。そんな物語の主人公は、東海岸に位置する架空の都市、Iliumの大企業Ilium Worksのマネージャー、 Paul Proteus。妻、Anitaと何1つ不自由のない暮らしを送っていた。しかし橋を渡ればそこに住むのは仕事もなく、社会から見放された大勢の人々。明らかな格差と人間の存在意義を問う姿勢が皮肉にも今の世界と通用する。
Vonnegutのデビュー作でもあり、のちの作品の原点とも言える。物語は定番のディストピアを題材としていて割と単調。しかし共感できる部分はたくさんある。SF好きには読んで欲しい一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2016年8月8日
- 読了日 : 2016年8月8日
- 本棚登録日 : 2016年8月8日
みんなの感想をみる